夢追い人の凱旋

「楽しい!」をください。

AFFECTIONの世界に生きる貴方についての1万字。

先日の少クラ(2019/2/8)でSixTONESが披露したKAT-TUNの「AFFECTION~もう戻れない~」。初めて見た8日の夜からAFFECTIONを歌うSixTONESにとりつかれているので、今思っている事全部ここに置いておこうと思います。妄想すさまじいです。申し訳ない。

 

 

 

 

お世話になっております、ちくたくです。

AFFECTION天才だったね!!!!!!という話をしたいと思います。あのパフォーマンスには本当に心を奪われた。あの2分少しを何度も何度も巻き戻しては、彼らの後ろにストーリーを浮かべて勝手に胸を痛めて。気付けば見続けて2時間経ってました笑

自分でも何がそんなに刺さってるんだいって考えたんですが、実は私、重度のメリバ好きなんです。みなさんは「メリバ」ってご存知ですか?主に恋愛ゲーム界隈で使われる言葉で、「メリーバットエンド」の略。直訳すると「楽しく悪い終わり」。相対する言葉の通り、メリバとは「個人の解釈によって幸福か不幸かが入れ替わるエンディング、そしてそれに連なる物語」を意味します。幸福な結末にも取れるし、不幸な結末にも見える。どちらも有しているからこそ、絶対的な幸福でも、不幸でもない。当人たちにしか真相は見えない。そんなエンディング。

それが私は大好きなんですが、今回のAFFECTIONのパフォーマンスは6人6様のメリバを抱えている気がして何度も何度も見てしまいました。切ないだけでも、悲しいだけでもない、けれどそこはかとない絶望の香りがする。大好きな空気を大好きな6人が醸し出している幸せな2分間でした。何よりたった一曲で、しかもたった2分間で6人それぞれの背景に思いを馳せて、物語を想像してしまえるほどの彼らの表現力に圧倒されました。

その表現力ですが、使い方を間違えれば個性的で多彩であるほど大きな仇となりかねないと思っています。それは「受け取る感情の偏り」を生じさせるからです。例えば「君を愛してる」という歌詞があるとします。同じ曲でもニコニコしながら元気いっぱいに歌えば無垢で屈託の無い告白になるし、幻想的に一言一言大切に歌えばプロポーズの言葉になる。後ろめたそうに眉を歪ませて歌えば許しを乞う懺悔に聞こえる。こんな感じで曲に乗せた感情は何かの形で伝わり、聞いた後に抱く感情を左右させます。ひとりで歌えば偏りも何も無いでしょうが、SixTONESは6人。それぞれが表現したものが5:1、4:2になれば小数派の感情は受け取り手は違和感として受信するし、多様な解釈も多数派がいればその大きな解釈に紛れてしまう。それに加え、曲自体に細かい表現が無い曲を大人数で歌う時、豊かな表現力は引力を持ちます。それに観客が引かれれば引かれるほど、舞台は独壇場になる。言い換えれば「協調性が無い」とアウェイになってしまう危険性もある。大人数が横並びになる際の表現力は表出のバランスがとても難しい。

 

だからこそ私は今回のAFFECTIONに驚かされました。

歌詞としては「振り向かない想い人に向けた切ないラブソング」ですよね。細かい設定が曲中に登場していないので着色する余白は大いにあり、パフォーマンス次第でいくらでも姿を変える曲な印象を受けました。

それを歌ったSixTONES。私が驚いたのはまず、6人とも後ろに物語を感じた事。上に書いたとおり、表現の表出のバランスが悪ければ、それらは食らい食らわれ歪な形になってしまうと思っています。それが起こっていない事。それに加え6人がしっかり自分なりの世界観を持っている事(私が感じただけですが)。とても驚くと同時に嬉しくなりました。当たり前ですが「セクシーに歌う」だけでは「セクシーだなぁ」としか感じません。誰、とまではいかなくてもこの曲がどんな人に向けられて歌われているか考えてたんじゃないかな、と思うんです。それが仕草や視線、顔の角度に現れる。例え無意識だとしても、それを見つけた(と個人的に思えた)瞬間がめちゃくちゃ最高だった。

そして次に驚いたのは、「振り向かない想い人」のバランスがとても良い事。これはもう私の肌感でしかないです笑。ですが当人としては最早驚きというより感動の域なので書かせてください。

「振り向かない想い人」はいったい誰か。どういう関係性にあって、どんな立場で、こんな切ない愛の歌を歌っているのか。ひとりずつパフォーマンスを振り返りながら分析していきたいと思います。偶然とかたまたまとか意味は無いとか、そんな事は重々承知です。「この人はこんな事を思ってたに違いない!」ではなく「この仕草からこう解釈できるな、を集めたら芯が通ったパフォーマンスほど背景を想像できちゃうよね~」って事なのであしからず。

そこに意味を感じてしまったのだから、仕方無いのです。当方、こじつけるの大変得意です。

※説明が上手くないので、パフォーマンスの動画見ながら、それにどっっっっぷり浸りながら読んでいただけると分かりやすいかと思います。

 

 

 

いきます。

 

 

まず、一番剥き出しに感情のままに歌う樹くんから。

樹くんのパフォーマンスで特徴的なのは「眉を寄せる」じゃないでしょうか。ソロパートの樹くんは眉を寄せ、顔を歪ませて歌っています。「痛い」「苦しい」と言ったナイフで刺されるような感情を抱かせる。そしてアップで抜かれた時は顔を手で覆って上の空のようで虚しさや、ひとり取り残されているような感覚を覚えます。死の宣告を受けて、どんな足掻きも無駄に思えてしまうような虚無感を感じました。刺されたナイフを誰かに抜いてもらえばいい話だけれど、そのナイフすら君からの「贈り物」なんですよね。ナイフは君にしか抜いてもらえない。

個人的にゾクゾクしたのは唇を触る仕草と、縦一列の時の歌い終わり、ラスサビの3つです。

唇を触る仕草。樹くんは椅子から転がり落ちた後のジェシーが抜かれたカットと、アップで抜かれた時に唇を触っています。もう癖になってしまっているように、優しく指先でなぞってから、名残惜しそうに唇から離れていく。恋人とのスキンシップで一番鮮明に残るのがキスだとしたら、君の柔い唇の感触が抜ける事はないでしょう。

縦一列のソロ「You are just  my friend わかってるけど」を歌った後。樹くんはまるでベッドに沈み込むみたいに、目を閉じて深い眠りにつくように動かなくなります。映っているのは一瞬なのでその後どう動いたのかは分かりませんが、私にはその1秒がとても扇情的に感じました。全てを忘れて眠ってしまいたい、そんな切ない感情を抱きました。もし君と復縁の可能性があるのならこんなに切ない表現はしないと思うんです。

ラスサビ。本来の振り付けは「右手を差し出して左右に小さく揺らす」というものですが樹くんは差し出した右手を大きく広げてからすぐに握り締めて自分の胸へ引き寄せてしまいます。サビの歌詞は「show me your affection」。伸ばされた手は君の愛情を探している、そう考えると樹くんが手を引いた理由は「もう君の愛情は十分貰っているから」もしくは「貰えない確信があるから」。もう一度手を差し出した時も左手はうなだれていて、投げやりに感じましたし、直後のソロパートもまるで胸を抉られるようで痛みが伝わってくるようでした。君と別れたのは樹くん側に何かがあったからなのでしょうか。

 

ここまで考えて出た結論は、想い人は「かつての恋人」。樹くんに非があって別れてしまったが、彼女の事を忘れることが出来ないでいる。そんな君に向かって「もう友達なのは分かっているけれど、もう一度傍に来てほしい。”赦す”という愛を僕にください」と跪いて祈っている。内包するのは「懺悔」「懇願」「執着」。

 

 

 

 

次にジェシーくん。個人的には樹くんと相対した感想を持ちました。

ジェシーくんのパフォーマンスで特徴的なのは「自信があるように見える」かなと思います。ジェシーくんがカメラで抜かれている間、彼はほぼずっとこちらを見ているんです。後ろめたさみたいなマイナスな感情はあまり感じない、むしろ「僕を見て」みたいな自信を感じました。

ブラックでダークな香りの強いこの曲の中で、その自信は異質な物になりかねないのにそれが起こっていないのはなぜか。まず歌声が甘く切ない事。ジェシーくんは歌声を操るのが上手い。前回披露された「SHOT!」でも遺憾なく発揮していましたよね。そんなジェシーくんの歌声から感じるのは「君への優しさ」「振り向いてくれない切なさ」。樹くんのような「痛い」「苦しい」が感じられない。後ろめたさが無い。そこから導かれるのは、想い人は「振り向いてくれないだけで手の届く相手」である事。世間や常識のしがらみに、少なくともジェシーくんは囚われずに君を愛する事が出来る。

それを鑑みた上で見たいのがラスサビと、字幕無しのフェイク?の部分です。

ラスサビ。ラスサビのジェシーくんの視線は鋭く「譲らない」「逃がさない」と言っているよう。外見は飄々として見せるけれど、内に秘めた感情はまっすぐに揺らがない。それほど真摯に君と向き合っているのに、報われる恋をしている、脈があるようには感じられないんですよね。君に全く相手にされてないというか。まるで物陰から獲物を狙うかのように、静かに静かに君の事を想っている。君以外にはただの友人に映るように振舞ってみせるけれどその視線は確実に熱を持ってる、みたいな。

ここで。想い人は「友人の恋人」だとしたらどうでしょうか。友人にはただの彼女と友達にしか見えないように振舞っているとしたら。そしてきっと、君は友人と別れる素振りは見せていない。アピール出来るチャンスはいくらでもあるけれど、その度に静かに拒まれている。それでも、ジェシーくんは静かに静かに君の事を思い続けてる。だからこんなに甘やかで穏やかなのに切ない。

フェイクの部分。ジェシーくんは少し目を細めて遠くを眺めるような表情をするんです。まるで眩しいものでも見るように。オレンジに照らされてるのと相まって、放課後の日差しに包まれて仲良さげに寄り添って帰っていく君を見つめているようで、めちゃくちゃ胸が苦しくなる。改めて友人の恋人を好きになるってすんごいしんどい事だと思うんですよ。その恋人と仲が良いなら生き地獄ですよね。どの位の間、君の事を想い続けてるんだろうか。そんな疑問が生まれてしまうほど、この表情には切なさが詰まっていました。

 

結論は、想い人は「友人の恋人」。別れる気配を全く感じない君に対して「早く僕の所へ来ればいいのに」と優しく誘っている。内包するのは「沈黙」「温情」「誘引」。

 

 

 

 

 次にきょもくん。ジェシーくんと似て非なるものを感じました。

きょもくんのパフォーマンスで特徴的なのは「強気な事」だと思います。それを感じるのはやはり「黙って付いて来い」と言わんばかりの視線ですね。ジェシーくんが優しく静かに見つめるのに対して、きょもくんの視線は傲慢さすら感じるほどの熱い視線。きっと誰もが彼の見つめる先に想い人が居ると気付くだろうみたいな視線。ですがきょもくんもジェシーと同じく「痛い」「苦しい」は感じません。後ろめたさもなく、自分という存在に自信を持っている。そして君に恋をした事も間違いではないと確信しているように感じました。それなのにこんなに切ない曲の中で生きるのは何故なのか。

私の見解は「君の考えが読めないから」です。きょもくんからは強気な愛情を感じましたが、「君の行動」が反映された感情が見えてこないんです。別れたとか拒まれたとか君の行動があって、それに対して感情が生まれるのが自然ですがきょもくんから想い人の影が見えてこない。まるで壁打ちのように感じました。でも振り向いてくれていない相手にこんなに強気に愛情を贈れるもんなんだろうか。手が届きそうにない相手にこんなに強気にいけるものか?という新たな疑問が生まれました。

そこで改めて見たいのが曲がかかった直後と、ラスサビ。

曲がかかった直後。しっかりと前を見据えていたきょもくんは動き出す直前にふっと逸らしてしまうんです。でもその直後には高貴なオーラを放って堂々と歩いて行く。そしてカメラで抜かれた瞬間、横に流れていた視線が「逃がさない」と言わんばかりにこちらに向く。強気な表情に見え隠れする切なげな視線は、君について不安に思っている事があるからでしょうか。

ラスサビ。きょもくんは5人と同様に手を差し出すんですが、その時もとても強気な表情をしているんです。”show me your affection”と切なげに歌っているのに。ここでハッとなりました。「君の愛情を見せてほしい」そう言って手を差し出す。これを私は「この掌に君の愛を頂戴」だと思ってたんですが、「僕の全てを差し出すから」だとしたらどうでしょう。僕の掌に乗るもの全てを君に差し出しても構わないから、君の愛情を見てみたい、という覚悟の瞳だとしたら。実は「考えが読めない」こそが君の意思だとしたら。全てを差し出そうと提案してしまうほどに君の考えが読めない。しかしそんな提案が出来るほど近くには居る。近くに居るはずなのに、君の考えが読めずにいる。

 

結論は想い人は「許嫁」。きょもくんは君の事を愛しているけれど君からはどんな感情も伝わってこない。結ばれる未来は約束されているけれど、君の視界に入れているのかすら分からない現状に人知れず胸を焦がし「君が望むなら全て捨てても構わないから、君の本音を聞かせて。」と嘆いている。内包するのは「信念」「熱情」「求愛」。

 

 

 

 

次に高地くん。きょもくんとは真逆のイメージが沸きました。

高地くんのパフォーマンスで特徴的なのは「諦めが見える」事です。何がどうで諦めてるように見えるのか説明するのが難しいのですが、高地くんの動きは全体的に軽くて普段どおりに見えるんですよね。思いつめてるとか情念とかが感じられないというか。でも何も考えてないようにも見えなくて。特別な何かがあったわけではない。だけど慢性的に闇に犯されていて、AFFECTIONの世界観であるブラックでダークな場所で生きているのが普通、みたいな感じ。瞳に光がないというか、この恋に希望の光が差す可能性が1mmも無い事を理解しきっているというか。とにかく真っ暗なんです。そして闇に溺れているというよりは闇に身を隠しているような、この恋心は誰かに知られる事すら罪に問われてしまうと言わんばかりのねっとりとした絶望感を抱きました。

 個人的に胸が締め付けられたのが縦一列のソロと、椅子に座る仕草と、ラスサビ。

縦一列のソロ。高地くんは誰よりも高く手を伸ばして君を求めているはずなのに、こちらを熱く見つめてるわけじゃない。そして強く伸ばした手をぐっと握って自分の胸元に引き寄せる。伸ばした腕が空を掻く事を分かりきってるように感じました。そして表情が「なんだか」暗いんです。明らかに傷付いてるわけでも、恋心を隠そうと必死なわけでもない。なんとも言えない、なんだか暗くてそこはかとなく闇が見えるような表情をしているんです。きっと君への恋を、高地くんはとっくに諦めている。

椅子に座る仕草。これはもう私の目にはそう映ったってだけなので理由も何も無いんですが、私には高地くんが家の食卓、キッチンの椅子に着く姿に見えたんです。いつも家族の笑い声が溢れる場所で、意を決して君と対峙するように座る姿に映ったんです。それが何を意味するか。”show me your affection”と伝えたい人はとてつもなく近しい場所に居る人ではないのでしょうか。

ラスサビ。高地くんは優しく手を差し伸べます。その手は次に払いのけるような動きをするのです。まるで場に出たカードを流すようだと感じました。恋愛は「恋は駆け引き」などゲームに例えられる事がよくあります。ゲームにおいて、場に出たカードを流す事は一旦のリセットを指します。ゲーム終了になりはしないがその場で行われていた駆け引きは全て無かった事になり新たにゲームが始まる。高地くんは今まで何度も君への恋心をリセットしてきたのではないだろうか。けれど、カードを流したとしてもゲームは終わらない。君への募る想いを何度も流しては、新たに始まったゲームに、君が出すカードに苦しんでる。もう逃げ出すのも馬鹿らしくなって永遠と続くゲームに自分の手札を出し続けてる。

 

出た結論は想い人は「実の姉」。赦されない、普通じゃない恋心にずっとずっと苦しみ続けて、けれど忘れる事もさせてくれない君にただただ胸を痛めてる。一番近しい場所で痛みと安心感を同時に享受しながら「愛してくれなんて言わないから、君の愛しい人でいさせて」と諦め半分に笑いかけているよう。内包するのは「背徳」「終焉」「安寧」。

 

 

 

 

次に北斗くん。高地くんとは似ていますが対局に位置していると感じました。

北斗くんのパフォーマンスで特徴的なのは「心ここにあらず」でしょうか。曲が始まった直後も地に足着いてない感じでしたし、椅子から転げ落ちた後も甘い香りに誘われているようなふわふわとした足取りで歩いていくんです。君は北斗くんにとって守りたい、傷つけたくないみたいな庇護下に置きたい存在ではなく、壊されたい、踊らされても構わないみたいな、手中に収められたい庇護下に置かれたい存在なんじゃないかなと思いました。そしてこの曲の北斗くんは全体的にセクシーな色気が充満してますよね。その色気が等身大じゃない、大人ぶって背伸びをしているように感じました。それが君に吊りあう男だとアピールしているからだとしたら君は年上の女性でしょうか。

個人的に好きなのが縦一列のソロと、椅子に座る仕草と、ラスサビ。

縦一列のソロ。めっちゃくちゃ優しい顔してるんです。休日の柔らかな木漏れ日の中にいるような、ピクニックにでも来てるかのような穏やかな表情してるんですよ。そこで北斗くんが歌っているのが「I don't know why I kissed you 魔がさした訳じゃない」。「キスをする」事が「付き合う」「好き同士である」子供の世界と違って、大人の世界における「キスをする」はもっと軽く、真摯な意味を成さない事も多い。強がって大人ぶっているのに、「キスを受け入れてくれたんだから僕の事好きでしょ?付き合ってくれるんでしょ?」なんて子供過ぎて言い出せないですよね。 だから口では意味は無いみたいな事を言ってみせるけれど、君の唇の甘さは幸福な記憶として残ってる。その記憶を抱きしめて、まるで君からの愛は世界の心理とでも言いたげに、砂糖菓子を口の中で溶かすみたいにゆっくり味わっているような感覚を抱きました。

椅子に座る仕草。北斗くんはまるで崩れ落ちるかのように椅子に座ります。座るというよりは膝から崩れ落ちた場所に椅子が偶然在った、ぐらいの勢い。ただ年上の女性に恋をしているだけなら、ここまで憔悴する事は無いと思うんです。でもここの北斗くんはもうボロボロで心が疲れきってると言わんばかり。見ていて痛々しさを感じます。君は結ばれる事は赦されない相手なのでしょうか。

ラスサビ。5人と同様に差し出された手は、海をたゆたう白波のようにゆらゆらと揺れて見せます。踊り子が挑発してくるような、乗せられている事が分かっているけど乗らずにはいられないみたいな感覚に陥りました。君を誘い込むように踊る姿は妖艶で美しい。けれどここまであからさまにしてみせるって事は絶対に乗ってこないのが分かっているからこそ大胆に誘っているのだとしたら、こんなに切ない事はないですよね。付随して、北斗くんが他と決定的に違うのは「身を引いてない」という事。他の5人は「君」もしくは「常識」を鑑みてそっと様子を伺うように「君の事が好きだ」と伝えてる印象なのに対して、北斗くんは一切身を引かずに愛を叫んでる。自分の愛こそが正解だと信じてる。

 

結論は、想い人は「年上の既婚者」。奔放な君のキスに惑わされて、けれど君の指輪はとても綺麗に輝いたまま、くすむ気配も無い。そんな君に「どうせなら、遊びきってから捨ててよ。」と挑発しているように感じました。自分のものにしたくて口では余裕ぶってみせるけど所詮は子供。それを君にも見透かされてる。内包するのは「高潔」「依存」「誘惑」

 

 

 

 

最後に慎太郎くん。一番書きたかったので大トリ。

慎太郎くんのパフォーマンスで特徴的なのは何より「目が合わない」事だと思います。慎太郎くんがこっちを見てくれない(カメラに目線をくれない)率驚きの95%。自分調べですが。縦一列のソロも、横一列のソロも一切こちらを見てくれないんですよね。仮にも”show me your affection”なんて歌っているのにびっくりする位カメラを見てくれない。カメラの向こうに君が居るとすれば、目も合わせられないほどの何かが君との間にあったという事になります。気まずいのか、目も当てられないのか、その両方か。そして何と言っても歌声が甘い!びっくりする位甘くて、びっくりする位切ない。痛い。苦しい。触れたら崩れて無くなってしまいそうなほど絶妙なバランスで構成されている歌声だなと思いました。これがあの体がおっきくていつもニコニコしている慎太郎くんから零れるのだから神様も凄い人を作ったものだなと感心すらしてしまいます。

個人的に胸が痛んだのが横一列のきょもくんのカットと、ラスサビと、曲が終わった後。

横一列のきょもくんのカット。一度目の”show me your affection”を歌う慎太郎くんですね。ここの映り込み慎太郎くんが美しすぎて見つけた瞬間一時停止して5分眺め続けた程度には惹き込まれました。目を合わせてくれないし、縦一列のソロとか痛ましすぎて見てられない位切なげに歌うので君との間に何かあった事は確実なんです。そのはずなのに、ここの慎太郎くんは顎を上げて、少し遠くを見つめて、オレンジのライトと相まって、まるで優しく君の事を見送ってるように見えたんです。「幸せになってね」って静かに背中を押しているような。でも不安定な場所に座ってまで見下ろそうとする慎太郎くんは強がっているようにも感じられて、なんとも言えない気分になります。

ラスサビ。手を差し伸べる瞬間は、まるで射抜くようにこちらを見つめるのに、すぐに目を逸らしてしまう。それがもどかしくて堪らなかった。手を差し出す瞬間は確かに君の事を想っているように見えるのに、それを隠すかのように視線が下に落ちるんです。もし君との間にあった「何か」が慎太郎くんに非があるものだとすれば、この視線に合点がいきます。悪いのが自分だと理解しているし、繋ぎとめても苦しめると分かっているから引き止めもしない。だけど、まだ君の事を想っているのだとしたらこれほど苦しい事はないでしょう。

曲が終わった直後。背もたれに腕を預けて前を見据える。5人はずっと前を見ているのに対して慎太郎くんはすぐに視線を落としてしまう。後ろめたいとか、そんな資格無いとでも言いたげな諦めの色が見える仕草でした。その表情が痛ましくて苦しくて、傷付いているのがとても良く分かった。きっとふたりは交わらない方が良かった。愛し合った記憶を忘れる人生の方が、互いにとって幸せなんだろうなぁ、なんてぼんやりと思いました。でもこれだけ傷付いてるって事は慎太郎くんなりに君の事を想ってたんだろうな、とも。

 

結論は、想い人は「別れを切り出した恋人」。慎太郎くんの愛し方を君は理解出来ないし、君が想ってくれてるが故の行動も、慎太郎くんには怪訝に映る。何度も話し合ったけれど、ふたりが互いを尊重すればするほど溝は深まっていく。泣きじゃくる君の前からただ去る事しか出来ない。「上手に愛せなくて、ちゃんと愛されてあげられなくてごめん」って遠くから謝ってるように感じました。内包するのは「後悔」「尊重」「愚直」。

 

 

ね?6人が6人とも全然違う人を想像させません??しかも「真摯な恋(きょも、ジェシー)」「等身大の恋(樹、慎太郎)」「赦されない恋(北斗、高地)」でめっちゃバランス良いと思いません?「想ってる人が居る」「その人と上手くいっていない」の設定でここまで多様性に富んだメリバな表現してくる、想像させてくるSixTONESさん天才じゃないです?

これからもSixTONESさんには暗くて鬱々とした闇に塗れた歌を歌ってほしいと切実に思っています。雰囲気出すって意外と出来ないんだよ。それが出来てるのはやっぱり才能と経験値の賜物なんだよ。素晴らしいよ。

 

 

 

 

自分の頭で思ってる事を言葉におこすってめちゃめちゃ難しい!でもすごく楽しかったです。AFFECTIONの感動をこうやって残す事が出来て嬉しい限りです。心なしかタイピングも上手くなった気がする(気がするだけ)。

ここまで読んでくださってありがとうございました。画面真っ黒だったでしょ?自分でも思った。でもこんな気持ち悪い文章を1万字も書いちゃうほど素敵だったんだよ~~~。

というわけで、こんな拙い感想文に付き合ってくださり本当にありがとうございました。勢いで書いたので誤字とか在ったら教えていただけると嬉しいです。では。